知らないと損する。現代ポートフォリオ運用の罠?

現代ポートフォリオ運用は優れもの?

今のポートフォリオ運用の基礎として、現代ポートフォリオ運用という考え方があります。

現代ポートフォリオ運用では、投資先を複数に分散すると、期待リターンは分散した投資先の加重平均で計算できるが、リスクは、リスクのばらつきである標準偏差で計算することになり、単純に足して割る加重平均よりも小さくなると言われています。


ざっくりと言えば、分散投資をすることで、期待リターンをあまり下げることなく、それ以上に価格変動のリスクを下げられると言っているわけです。

ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンというリスクとリターンの間にある当たり前と思われていた関係性を、現代ポートフォリオ運用で解けば、ミドルリスク・ハイリターンにしたりすることも不可能ではないと言っているわけです。


なにも知らない人が聞けば、あまりにも上手い話に聞こえ、ちょっと胡散臭いとさえ思うのかもしれない。

しかし、この理論は『ノーベル賞』を取ってしまった。

それによって、この理論から『胡散臭い』という見方が一切なくなりました。


そうなると、ハイリスク・ハイリターンなものをミドルリスク・ハイリターンに変えたり、ローリスク・ローリターンなものを、ローリスク・ミドルリターンに変えたりすることができるということになり、いわゆる『おいしい話』として話題になるものです。


その結果、金融機関関係者がこの理論に飛びつき、今では多くの金融商品に採用されています。

現代ポートフォリオ運用から発展した、一番有名な商品としては、AIをつかって運用するということで人気のロボアドバイザーではないかと思います。

また他にも、バランスファンドと呼ばれるタイプの投資信託にも採用されていることがあるし、ファイナンシャル・プランナーの資産運用相談のときの資産配分のアドバイスにも採用されていることがあります。


現代ポートフォリオ運用の落とし穴?

確かに、現代ポートフォリオ運用の考え方は、数学としてはとても興味深い。

実際の運用の中に、その考え方を組み込むことは十分にあり得ることだと思っています。

でも、数字だけで計算して出た答えの現代ポートフォリオ運用は、現実とは違うと認識することも必要だと思っています。


なぜなら、数字で計算するときの、『仮定』の部分が崩れることがあるのが、現実だからです。

実際、研究の中では、誤差の範囲と思われる不確実な部分を、削除することで計算を行いやすくしています。

例えば、学校で習う放物線の物理では、重力や速度と言った主要な要素は考えるけど、風や空気抵抗の影響や、ボールの回転といった要素は一切考えません。

さらに言えば、現実的には、投げたボールが鳥にぶつかることだってないとは言い切れません。

このように、理論だけでは通用しない事。現実ならではの可能性も考える必要があると思うのです。


現実で起こりえるかもしれない可能性を排除している点は、現代ポートフォリオ運用の計算でも同じことです。

例えば、分散して投資している先の相関関係(同じ方向に動いたり、違う方向に動いたりと言った、値動きの癖)が突然変わることも大いにあります。

実際、○○ショック何て言われるようなことが起こった際には、それまでの相関関係が崩れてきました。


現実を知る者から言えば、理論通りに動かなくなるリスクと言うのは、多くの場合において、私たちが想像している以上に大きいことになる。

「不確実性をなめてはいけない。」「知ったかぶりは、危険。」

数字にはできないかもしれないけれど、そういう不確かなものが現実にはあるものです。

現代ポートフォリオ運用の考え方、着眼点は利用価値がありそうですが、その現代ポートフォリオ運用がそのままそっくり現実にあてはまるわけではないということは、頭の片隅にでもおいておいた方がいいと考えています。


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